2018年2月10日土曜日

「ち」江戸川柳色は匂へ & いろはカルタ随想

「ち」 千 代 

 お千代さん蚊やが広くばとまらうか

 女流俳人の加賀の千代さんの句を知っていなければ面白くない。

 起きて見つねて見つ蚊やの広さかな  加賀の千代

 江戸の言葉遊びは相当なレベルのものであった。
 加賀の千代のよく知られている句。

 朝顔に釣瓶とられて貰ひ水  加賀の千代

 翌年は千代井戸端を去って植え

 貰水をしなくて済むように井戸端をさけて朝顔を植えたことであろうと。了解。


「ち」の2 智 恵

 後悔と連立って行く下司の知恵   絞って出した知恵に苦しむばかり。

下司(げす)の知恵=諺に下司の知恵は後から出る、あるいは後の悔やみ。

なろうならせめて文殊の無分別   三人寄っても知恵はない。

何と知恵がと悪いちえを出し    悪知恵はよく出るもんだ。

朝帰り行く時ほどの知恵は出ず   何かしでかそうとするときはよく出る


「ち」 いろはカルタ随想

塵もつもれば山となる。(江戸)

『ごくわずかなものでも数多くつみ重さなれば高大なものになる。』

テレピ放送で、中国の世界的チェロ奏者ョーョーマの独奏を聴いた。演奏終了後のインメビユーで。

 「あなたの一日の練習時間はどれほどでしょうか。」

 司会者もそうであったろうが、私もこれ程の奏者だからさぞかし厳しい練習をしていることだろうと推測して聞き耳を立てた。

「毎日十分程度です。」

 司会者も私も「えっ」と耳を疑った。
 「三才頃より、今日まで、毎日欠かしたことはありません。」

 まさに、学習というものは、これでなければだめなのだと実感した。
一夜漬けのテスト対策の学力では世界に対抗することは無理な話である。

地獄の沙汰も金次第。(上方)

〖どんな難事でも金さえあれば自由になる事にいう。なるもならぬも金次第。〗

 ある女医さんの家庭における教育方針に、母親が絶えず言い聞かせていた言葉があるそうだ。

 「この世の中でコネと金があれば99.9%は叶わないことはない。」と。

 確かに名言である。ただそれで本人が幸せに暮らしていけるかとなると一概にそうとは言えない。

 「一寸先は闇」の世の中であることが99.9%の成就を一度に覆してしまうところが人生の面白さかもしれない。

 金のない人間には金持ちの気持ちは分からないし、金のある人間は、また金のない人間の気持ちは分からない。
 男が女を理解できないように女もまた男を理解できない。そのような部分を人は多く持ちながらそれなりに理解か誤解か分からない理解をして人生を送っているような気がする。
ほとんどのことが分からないまま分かった気持ちで暮らしている自分を発見して驚いている。



0 件のコメント:

コメントを投稿